ハチミツ的な何か ?ブーン系小説短編まとめ?

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川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです


33 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:42:09.96 ID:20z+qf7W0
川 ゚ -゚)「寒いな」

ζ(゚ー゚*ζ「寒いね?」

私はデレデレ、高校2年生の女の子。そして私と一緒にこたつで暖まっているのはお友達の素直クール、通称くーちゃん。
今日はくーちゃんに呼ばれ、今くーちゃんのお家にいるわけです。

ζ(゚ー゚*ζ「ねえ、今日はどうしたの?」

川 ゚ -゚)「ん? なにがだ?」

私が彼女にこんなことを問いかけるのにはわけがある。
というのも彼女は普段から人を家に呼ぶということをあまりせず
私が呼ばれるという事態は長い付き合いでも数えるくらい珍しいことなのだ。


34 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:45:04.80 ID:20z+qf7W0
川 ゚ -゚)「うん、それがなあ……」

珍しくはっきりとモノを言わないくーちゃん。
こたつ必須アイテムのみかんを剥いてその白い筋をいじくりまわしている。

ζ(゚ー゚*ζ「珍しいね、くーちゃんがはっきりしないのって」

そう言って私は出されたココアを飲む。ちょっと熱すぎたそれは舌をひりひりとさせるが、心地よい香りに気分はほんわかとなる。

川 ゚ -゚)「それがなあ、気になる人が出来たんだ」

ζ(゚ー゚;ζ「えええええっ!?」


36 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:47:45.42 ID:20z+qf7W0
ぼそりといった言葉に過剰反応したのは他ならぬ私。だってくーちゃんに気になる人だって!
小さい頃からお友達だけどくーちゃんのそういう話を聞いたことのない私は思わず対面するくーちゃんに向けて盛大に、それこそマンガみたいにココアを吹き出す。

川 ゚ -゚)「……熱い」

?ζ(゚ー゚;ζ「あ、いやゴメン! てかくーちゃんに気になる人!?」

相変わらずの無表情で顔にかかったココアをふき取るくーちゃん。
私はちょっと申し訳ない気分になるが、そんなのに構わずくーちゃんは喋りだす。

川 ゚ -゚)「うむ、私だって生物だもの。気になる人くらい出来たって不思議じゃない」

ζ(゚ー゚;ζ「いや生物って」


38 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:50:44.33 ID:20z+qf7W0
どこかずれてるくーちゃん。とにかく気になる人が出来たんだよね?
一体どんな人なんだろう。スポーツが出来る人、勉強が出来る人、カッコいい人、優しい人……
私だっていっぱしの女の子なので恋の話になると興味津々だ。

ζ(゚ー゚*ζ「一体どんな人なの? くーちゃんの気になる人って」

とっても甘いみかんを口に運びつつ、思わず体を乗り出し聞く。くーちゃんはそんな私に少し驚いたのか「うむ……」と下を向いて少し間を置く。
そしてしばらくの沈黙の後、深呼吸してまたぼそりと一言。




川 ゚ -゚)「実は……お前のことが気になるんだ」


41 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:54:53.92 ID:20z+qf7W0
ζ(゚ー゚;ζ「ええええええええ!?」

今度はみかん果汁がべったりとくーちゃんの顔に噴きかけられる。またやっちゃった……
ってそれどころじゃない。今くーちゃんはなんていったの?

ζ(゚ー゚;ζ「え、え、えーと……わたし、って?」

川 ゚ -゚)「それは流石に嘘だ。本当は同じクラスのドクオってやつ」 

ζ( ー *ζ「…………」

川;゚ -゚)「痛い痛い痛い! ほっぺをつねるな!! 悪かったから!」

ζ( ー *ζ「……かなーり焦ったんだけど」

川 ゚ -゚)「今度キャラメルコーン買ったげるからごめんちゃい☆」

ζ(゚ー゚;ζ「表情1つ変えずに言うかい」


43 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 21:58:39.61 ID:20z+qf7W0
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ζ(゚ー゚*ζ「ごほんごほん、詰まるところ……」

川 ゚ -゚)「同じクラスのドクオってヤツが気になるんだ」

ζ(゚ー゚*ζ「ほほう、それは初恋ってやつだね」

川 ゚ -゚)「ほほう、それは初恋ってやつなのか」

ζ(^ー^*ζ「ついにくーちゃんも恋か?」

川 ゚ -゚)「私も恋か?」

半ばオウムになったくーちゃんは表情を変えずに考え込む。
ちょっぴり野次馬根性な私はそんなくーちゃんに提案をする。



44 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:00:25.23 ID:20z+qf7W0
ζ(゚ー゚*ζ「好きなら告白しちゃいなよ!」

川 ゚ -゚)「でも好きって言えるほどしゃべったことない……」

ζ(゚ー゚*ζ「そっかあ、じゃあまずはおしゃべりからだね」

川 ゚ -゚)「うーむ……」

ζ(゚ー゚*ζ「くーちゃんかわいいから大丈夫だって!」

それはお世辞じゃなくて本心から。
すらっと伸びる黒い綺麗な髪はいい香りがするし
スタイルだってすらっとしていてそれこそなんでも着こなせそう。
思わずちょっと妬いちゃうくらいにとってもうらやましい。

川 ゚ -゚)「そうだ、そういうデレはどうなんだ?」

ζ(゚ー゚;ζ「え、わたし!?」


46 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:02:53.77 ID:20z+qf7W0
川 ゚ -゚)「もちろんだ、デレのそういう話を聞いたことがない」

そう来ましたか。そういえばくーちゃんはこういう話が好きじゃないと思ってあまり話さなかったなあ。
別に話すことに抵抗はないよ? 親友のくーちゃんに隠す必要もないし。

ζ(゚ー゚*ζ「私は……モララー先輩が好き」

川 ゚ -゚)「ああ、いつも放課に女子達がきゃーきゃー言ってるヤツか」

ζ(゚ー゚*ζ「すっごいカッコいいんだよ!? こないだの部活のときなんてスパイクたくさん決めちゃってさ!」

川 ゚ -゚)「あーはいわかった。すっごい好きなのわかったから」

ζ(゚ー゚*ζ「むぅ……」

熱い思いを語っている途中で遮られて少々不満。
だけど今はくーちゃんの初恋の方が気になる。


48 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:05:34.93 ID:20z+qf7W0
川 ゚ -゚)「おしゃべりのきっかけとして大晦日にプレゼントに年越しそばをあげようと思うんだが」

ζ(゚ー゚;ζ「なんともまあ」

うーん、そば……個性があっていいのかな? クリスマスは過ぎちゃったしなあ……

川 ゚ -゚)「手打ちなら思いもこもるだろう」

ζ(゚ー゚;ζ「それなら手編みマフラーとかのほうがいいんじゃないかな?」

川 ゚ -゚)「なんかテンプレすぎて嫌だ。それに私は編み物が苦手だ」

ζ(゚ー゚;ζ「むむむ……」

確かに普通すぎるのかなあ、私が編んだモララー先輩へのクリスマスプレゼントであるマフラーは今年でもう2つ目だ。
結局2回とも渡せなくて、今日ここに来るときもそのマフラーをしてきた。そのおかげで多分編み物の腕はそこらの同い年よりうまいと思う。

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあそばとマフラーの2つプレゼントでいいんじゃないかな? テンプレと個性ってことで」

川 ゚ -゚)「デレも頑固だな、ただし編み物は手伝ってくれよ?」

そんなこんなでダブルプレゼント作戦開始。
大晦日まであと1週間もないが、恋する乙女の気合で乗り越えてみせる!


51 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:09:16.12 ID:20z+qf7W0
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くーちゃんはそばにかなり思い入れがあったのかどうなのか、冬休みから近所のそば屋さんで昼の時間にバイトをしているらしい
そして夜は私が教えながら編み物特訓。熱意があればなんでもうまくなるってのは本当でくーちゃんはどんどん上手くなっていく。

さあいよいよ明日が大晦日。ためしに、ということでくーちゃんのお家で夕食にそばの試作品を頂いた。
さくっとしたえびの天ぷらが乗っててとても豪華、おつゆがいい香りで暖かくてとーってもおいしい。

ζ(゚ー゚*ζ「すっごい、これならドクオ君もイチコロだよ!」

川 ゚ -゚)「うむ、そば屋修行の成果だ」

ζ(゚ー゚*ζ「あとはマフラーだね」

川;゚ -゚)「大分出来るようになったけどむずかしい……」

ζ(゚ー゚*ζ「気合だ気合!」

川;゚ -゚)「これは徹夜覚悟だな」


53 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:12:02.03 ID:20z+qf7W0
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川 ゚ -゚)「それじゃあいってきまーす」

お店から借りたという出前用の自転車にそばを積んで跨るくーちゃん。

ζ(゚ー゚*ζ「よーし、頑張って!!」

川 ゚ -゚)「うむ、年が明ける前には戻ってくるつもりだ」

ζ(゚ー゚*ζ「そのまま一緒にいればいいのに?」

川 ゚ -゚)「今日は渡してちょっとしゃべるだけさ、デレはウチで待っていてくれ」

ζ(゚ー゚*ζ「うん、いい報告まってるぞ!」

くーちゃんは珍しく、ちょっとだけ笑って自転車を漕ぎ出した。その姿はあっという間に遠く小さくなっていく。

ζ(゚ー゚*ζ「あれ……雪だ」

時を同じくしてひらりひらりと雪が降ってきた。今日で最後の今年に振った雪は初雪だ。


54 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:15:37.62 ID:20z+qf7W0
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ζ(゚ー゚*ζ「うーむ、紅白いまいち……」

さっきからずーっとテレビを付けてこたつでごろごろ。くーちゃんの両親は出かけちゃったとのことで1人っ子のくーちゃんのお家には私1人だけだ。
窓の外はしんしんと雪が降っている。もし明日の朝積もったら雪だるまでも作ろうかな。

ζ(゚ー゚*ζ「……マフラーうまく出来てよかった」

結局私達は昨日マフラーを作るために徹夜。そんなくーちゃんの必死の努力は実り
自分で言うのもなんだけど私がお手本に持ってきた2年分2本のマフラーと同じくらい上手なのが出来た。

ピンポーン

ζ(゚ー゚;ζ「ほえ?」

思わず間抜けな声出ちゃった。くーちゃんが帰ってきたみたいだ。どうだったのかな。うまくいったのかな?


55 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:17:52.56 ID:20z+qf7W0
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('A`)「どどどどどどうしたんでしょうか?」

川 ゚ -゚)「年越しそばだ、食べて欲しい」

(;'A`)「そば?」

川 ゚ -゚)「そうだ、マフラーも編んだんだ」

(;'A`)「まふらー?」

川 ゚ -゚)「そうだ、貰って欲しい」

('A`)「そうか、なんかよくわからないけどありがとう」

川 ゚ -゚)「それじゃあ――」

('A`)「そそそそそうだ。さささ、三が日のいつかに友達呼んでみんなで初詣にいかないか?」

川 ゚ -゚)「…………」

川 ゚ー゚)「ああ、喜んで」

ありがとうデレ、予想以上にうまくいったみたいだ。


56 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:20:23.50 ID:20z+qf7W0
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( ・∀・)「ちゃーっす。荒巻庵でーす」

玄関先、そこに居たのは高校生になってから、ずっとずっと遠くから見てた人。

ζ(゚ー゚;ζ「へ?」

あれ、のどがきゅってなってうまくしゃべれない。

( ・∀・)「あの、デレさん?」

ζ(゚ー゚;ζ「そっそそ、そうです!」

( ・∀・)「バイト仲間のくーさんが年越しそば祭りやろうって誘ってくれたんですけど」

ζ(゚ー゚;ζ「……そうなんですか?」

( ・∀・)「あれ? おっかしー……ってメールだ。『川 ゚ -゚):ちょっと戻るの遅れるから2人で始めててくれ』だってさ」

ζ(゚ー゚;ζ「そうですか、ど、どうぞこちらへ!!」


58 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:23:29.70 ID:20z+qf7W0
( ・∀・)「お、ありがとー」

どうしようどうしようどうしようどうしよう!! くーちゃんのとり計らい!? 心遣い!?
とにかく2人っきりだ! まともにしゃべったこともないのに!!

( ・∀・)「ほら、この天ぷらそばおいしそうでしょー」

私の驚きを知らない私の思い人が出前の箱から取り出したのは6杯の天ぷらそば。

ζ(゚ー゚;ζ「ほ、他にも人がくるんですか?」

( ・∀・)「いーや? 俺が4杯食う」

( ・∀・)「年越しそばは4人前だー!! あはは! あはは! あはははは!!」

ζ(゚ー゚*ζ(カッコいい……)

なんか思ってたのと違うけど遠くで見るよりとっても爽やかで、豪快で、思わず見とれてしまう。

ζ(゚ー゚*ζ(あれ、メールだ……)


60 :川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです:2008/12/27(土) 22:26:10.98 ID:20z+qf7W0
『川 ゚ -゚):デレが作ったマフラー2本あったよな? 30分くらい外で時間つぶしとくから、健闘を祈る川 ゚ -゚)b』

ζ(゚ー゚*ζ(くーちゃん……)

親友の思いがけない優しさにちょっと泣きそう。だけどまだ泣いたらだめ。だってまだ終わってないんだもん。

ζ(゚ー゚*ζ「も、モララー先輩!!」

( ・∀・)「おうどうした!!」

ζ(゚ー゚*ζ「マフラーがあるんですけど……貰ってくれますか?」




川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ時機を逃したようです?fin


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 22:28:24.67 ID:20z+qf7W0
投下は以上です。

お題は

マフラーを編む
温かい飲み物
こたつと夜更かし でした
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  1. 2008/12/28(日) 00:51:22|
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